8 ブレイク対応準備

指標発表後、暫く経ってからチャートを見ると、以前からのレジスタンスラインやサポートラインが強化されたり、レジスタンスラインやサポートラインが新たに形成されたり、しています
指標発表から暫くは、これらのレジスタンスやサポートを抜けそうなときの取引方針を持っておいた方が有利です。
本稿は、指標取引のついでにブレイク狙いで稼ぐための取引方針を纏めておきます。

以下、面倒なので単に「レジスタンス」「サポート」と略記します。
ブレイクブレイクアウト)とはレジスタンスやサポートを抜けることです。

ブレイク狙いは、チャートパターン分析の素養があった方が有利です。
チャートパターンというのは、平行レンジからのブレイクアウト・非平行レンジからのブレイクアウト・フラッグからのブレイク、があります。

パターンに適合しているかいないか、意外に的確に判断できるようになる習熟期間を要します。
そうでないと、いつもどれかパターンに当てはまっている気がして、勝率が稼げません。
早く目を養うコツは、パターン形成以前の勢いを踏まえた上でパターン形成を探すこと(例えば、下降トレンドでサポート下抜けを狙うチャートパターンを探すこと)です。

8-1  ブレイク

レジスタンスやサポートを抜けたことを「ブレイク」と言います。

指標発表後に少し経ってからのブレイク狙いは、指標発表の余韻で展開が早いという特徴があります。
ブレイクが成功するにせよ失敗するにせよ、ポジション保有期間が短い取引はそれだけでリスクが減ります。
早い展開の場で短期取引をしたいのだから、せっかくの機会を失わないために、予めどんな取引をするか意識しておく必要があります。

以下は「チャートパターン分析に基づく取引定石」の「応用」です。
きっと、ネットで「チャートパターン」や「レンジブレイク」「フラッグ」を検索すれば、もっと詳しい定石の解説が見つかるはずです。
なお、わざわざ「応用」を語っているのは「1度目は見逃して、2度目のサインを待って実施する」だけのことです
決してオリジナリティのある方法ではありません。

なぜ1度目を見逃す慎重さを求めるのか、気になる人も多いでしょう。
もともとブレイク狙いは騙しの発生が多いのです。
だからこそ、レジスタンスやサポートなのです。

けれども、指標発表直後から暫くの間こそ、何もないときよりも指標結果を材料にブレイクの発生率が高まります。
高まったとは言え、一発でブレイクに成功する確率が50%あるかどうか微妙です(繰り返しになりますが、だからこそレジスタンスやサポートです)。
ブレイク狙いは、指標取引よりも慎重に行って当然なのです。

そして、以下のようにやれば、ブレイク狙いは初心者や我々アマチュアでさえ、損小利大の取引ができます。
勝率でなく、期待値がかなり有利になるから、取引ルール順守を徹底すれば勝てる可能性が高いのです。


8-2  ブレイク狙いの基本ルール

以下、本稿ではサポートをブレイク(下抜け)した場合を例に挙げて説明します。
レジスタンスをブレイク(上抜け)した場合は、上下逆に考えてもらえば同じことです。

ブレイク狙いの基本ルールは、

  • 適用は、直後11分足の過去平均順跳幅が、10pips以下なら15分足チャート、20pips以下なら1時間足チャート、20pips超なら4時間足以上のチャートで、下降トレンド中で近くにサポートがある場合です。
  • 指標発表直後にこのサポートをブレイクしたときのため、次のサポートやその次のサポートもメモしておきましょう。
  • もし指標発表直後にどれかサポートをブレイクしたら、1度戻りを待って次にブレイク方向に伸びたときに追撃を開始します。
  • 戻りを待っていたら、結局、戻らずに追撃機会を逸したら、取引は諦めましょう。

です。

指標分析や反応分析を活かして取引するには、発表直前直後に1分足チャートを使います。
けれども、上記のようにブレイク狙いは、もっと長時間チャートを用いることになります。
せっかく時間に余裕のあるチャートでブレイクを狙う以上、利確/損切はその長時間チャートで決め、必ずOCO注文を多用しましょう。


これらルールを踏まえた下図をご覧ください。
サポートが近づいたら、次のサポートを事前に把握しておきます。
そしてもし、サポートをブレイクしてもすぐに追撃しません。
一度戻しを待ってからの追撃開始です。
戻しが起きなかったら、今回は追撃を諦めましょう。
戻しが起きたら、a<b(損小利大) の目処があるときだけ、ポジションを●で注文、決済は赤〇で損切青〇で利確です。
一度戻しを確認した箇所も抜けたら、更に追撃ポジションを追加しても構いません。

これでもう、カタチだけなら初心者の取引のやり方じゃありません。

3点、補足します。

  • 指標発表前に付近のレジスタンスとサポートを何段か確認しておき、手元にメモをしておくのは基本です。
  • ブレイク直後にすぐに追撃開始しないのは、騙しによる損切を避けるためです。騙しを警戒した挙句、みすみすチャンスを逃すことになっても構いません。負けても次に勝てば良い、という安易な姿勢で場数を増やすのは良くありません。勝ちやすい場面でだけ取引する姿勢は、投資を続ける上で何よりも大切です。
  • ここに挙げたブレイク追撃の基本方針は、本稿最初に挙げたように指標発表から暫く経ってから有効です。指標発表直前直後の短期間は、こんな方針は成り立ちません。指標発表直後は、そのために指標分析反応分析でチャンスやリスクを定量化しているのです。但し「指標発表直後」と「発表から暫く経って」の境界は、残念ながら厳密には定義できません。発表から数分~1時間ぐらいの間でしょうか。

8-3  平行レンジのブレイクアウト追撃方針

以下のチャートパターン毎の方針は、前項の応用です。
前項でのブレイクとの表記がブレイクアウトに代わったことは、気にする必要ありません。

平行レンジは、レジスタンスとサポートが平行に続くなら、水平に平行な場合だけでなく、斜めに平行の場合も含みます。
斜めの場合は、平行レンジからのブレイクアウトというより、チャネル(導路)からのブレイクアウトと読み替えてください。

下図もまた、ポジションを青●で注文、決済は赤〇で損切青〇で利確です。
ブレイクアウト追撃も、前項の基本ルールと同じく

  • 適用は、直後11分足の過去平均順跳幅が、10pips以下なら15分足チャート、20pips以下なら1時間足チャート、20pips超なら4時間足以上のチャートで、最近になって上のレジスタンス(旧サポート)下抜けていたときの指標発表後です。
  • 指標発表直後にこのサポートをブレイクしたときのため、次のサポートやその次のサポートもメモしておきましょう。
  • もし指標発表直後にどれかサポートをブレイクしたら、1度戻りを待って次にブレイク方向に伸びたときに追撃を開始します。
  • 戻りを待っていたら、結局、戻らずに追撃機会を逸したら、取引は諦めましょう。

です。


8-4  非平行レンジのブレイクアウト追撃

非平行レンジというのは、レジスタンスとサポートの延長先がクロスするペナント型と呼ばれるチャート形状のことです。
レジスタンスかサポートの一方が水平の場合も多く見られます。
がしかし、一方が水平だからと言って、上下どちらにブレイクアウトするかはわかりません。
もし上下どちらにブレイクアウトかの確率差があったとしても、指標分析や反応分析のように取引根拠になるほどの差は生じていないようです。

下図もまた、ポジションを青●で注文、決済は赤〇で損切青〇で利確です。
ブレイクアウト追撃も、前々項・前項の取引ルールと同じです。

非平行レンジのサポートは、斜線と水平線の2本があります。
問題は、斜線と水平線の間が狭く、a<b が成立しにくい場合が多いのです。
がしかし、構わずに基本方針通りに注文しましょう。
どうやら、ペナント型という名称が有名で、斜線の強さに比べて水平線が弱いサポートと見なす取引参加者が多いようです。
そのため、斜線のサポートさえブレイクアウトすれば、水平線のサポートはブレイクしがちで、そのまま次のサポートを目指すことが多いようです。


8-5  フラッグのブレイク追撃

フラッグとは、強い(勢いのある)上昇や下降の後に、平行レンジ状ないしは非平行レンジ状で少し戻す形です。
指標発表後の強い反応が起きた後に現れがちなチャート形状です。
指標発表後に現れたフラッグからのブレイクアウトが起きると、もう一度、指標発表後と同様に強い反応が起きがちです。

下図は、ポジションを青●で注文、決済は赤〇で損切を表しています。

前項・前々項と違って、一度戻しを待っていないように見えます。
が、そんなことはありません。
旗の部分で既に一度戻しているからです。
この旗の部分からのブレイクアウトは勢いがあり、出来たてのサポートなんて高い確率でブレイクしがちです。


本稿のまとめ
  • 指標発表から暫くは、ブレイク狙いの取引方針を持っておいた方が良い
  • 指標発表から少し経ってからの暫くの間(数分後から1時間程度)は、ブレイク発生頻度が高まる
  • この期間のブレイク狙いは、簡単なルールさえ厳守すれば、初心者や我々アマチュアさえ損小利大を狙って取引可能
  • 指標発表直後(発表から数分以内)の取引はこんなルールよりも、指標分析や反応分析の再現率をアテにする方が良い

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以上

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